日本訪問看護認定看護師協議会

昨年12/10㈯開催の「交流会2022」密着レポート!

今までと違ったのは、Zoom配信会場に初めて講師をお招きして開催したこと。
スタッフのみなさま、いつもよりチョット緊張気味!?
眼下の表参道はクリスマスの買い物客で賑わう冬の装い。
Zoom越しでも講師と参加者のホットな交流ができることを実証した
ステキな交流会となりました!

「一般社団法人訪問看護認定看護師協議会交流会2022を開催します!」と松下理事。

大橋代表が両手を広げ、画面に映る参加者へ明るくごあいさつ♪
「私たちの協議会は、どこの団体よりも素晴らしいネットワークがあり、
それを広げて行きたいと 思っています。
今年から徳島大学看護リカレント教育センターで学んだ在宅ケア認定看護師が生まれて行きます。
仲間としていっしょにやって行きたいと思っています!
私事ですが、特定行為研修の実習を終了しました。認定看護師取得の勉強を乗り越えたことを思えば、
特定行為研修も乗り越えられると思います!
心も体も元気なうちに、取れる時に取っておいたらいい と思います」
大橋代表の呼びかけに元気をもらい、一気に場(Zoom)が明るくなりました。

そして第1講『看多機のいろは 〜看多機の現状と今求められている事〜』福田裕子氏登壇!
福田氏は、株式会社まちナース/まちのナースステーション八千代統括所長として
看多機『むすんでひらいて』経営の傍ら、
聖路加国際大学臨床教授、日本ノーリフトケア協会理事、日本褥瘡学会、在宅ケア推進協会評議員など、
たくさんの顔を持っていらっしゃるのでどんな方かしら?と興味津々でしたが、
大橋代表に寄せて両手を広げ、元気にあいさつ!

メチャ、チャーミング〜♪

「自宅に居たかったけれど最後の最後で緩和ケア病棟や療養型病床を探さなければいけなくなった方 を見て来て、
ウチにおいで!と言える場所があったらどれだけいいかなぁ・・・との想いから、
一体的にサポートできる看多機をつくりました」
「看多機とは、訪問看護に小規模多機能型居宅介護(通い・泊まり・訪問介護・相談)をプラスしたものです。
小多機に医療的な視点がある訪問看護がプラスになれば、 医療・介護ニーズの高い在宅療養者への支援ができるのではないか?と考えてのこと」
「看多機が始まって10年。小多機が全国で約5,500か所あるのに対して看多機は872か所とまだまだ。
小さな自治体では看多機が1つもないところが多く、地域によってサービス利用の格差が大きいです。
今後、介護保険サービスが包括報酬になっていく可能性を考えると、徐々に注目されつつあるところです。
看多機の開設形態は、訪問看護ステーション併設の他、小多機が訪問看護ステーションをするところ、
医療法人がつくったり、はじめから看多機でスタートするところ、
特養や認知症グループホームと併設しているところと、さまざま。
開設主体によって利用者さん像も異なり、看多機と言っても様々なサービスの仕方があります」と福田氏。

福田氏が現在実践されていること、また利用者さんとの関係性について、
資金とブレない意志さえあればすぐにでも開設できそうなくらい(笑)
微に入り細に入り、詳しく教えていただき、看多機について理解が深まりました。

「看多機のメリットは、医療の充実、スタッフ間のスムーズな情報共有でトラブル防止、
ケアマネの一元管理で手厚いサービス提供が可能…などなど多数。
スタッフと顔馴染みになり、イキイキした表情やリラックスされている利用者さんを見るにつけ
看多機のメリットは大きいです」
『むすんでひらいて』開設までの過程も、発案当初から周りを巻き込み、銀行融資、人材募集、
目指すサービスなどなど…すべてオープンに話していただきました。
助成金に頼らず、自力で立ち上げた福田氏は、
「お金が出るからやるのではなく、自分たちはどうしていきたいか?
自分の心意気ひとつなのかなぁ、と思っています」と。

その熱い想い、確実に伝わりました!

そして『むすんでひらいて』では
① スタッフが、切れ目なく継続的に働ける取り組みを目指す。
②「お家にいる」が基本の在宅療養限界点を高めることを目指す。
という明確なポリシーを軸に運営されていらっしゃるそうです。

また、専門職スタッフをさまざま抱えることの難しさ克服のため、
基本となる4つのキーワード情報を
iPadのチャットワークで全員が情報共有、連携する取り組みや、
ライフサポートワークを取り入れたケア計画書やIT活用をいくつか実例を挙げて教えていただき、
とても参考になりました。

「看多機はさまざまな地域の方々といっしょになって利用者を支えていくもの。
地域にある資源を組み合わせ、スタッフの幸せを考えながら、
自分たちはどういった方を受け入れるのかなぁ?と問い、キャパシティを考え、
たくさんの方の協力を得てやることが大切です」と総括。

現在は、高齢者・障害者・障害児等すべての方々の暮らしと生きがいをつくる“共生型サービス”を導入して
更なる高みを目指して取り組んでいらっしゃいます。
『むすんでひらいて』の未来は、イキイキ豊かな福祉が実現すること間違いなしです!

「制度は後からついてくる! 訪問看護は今までもいろいろ必要な加算を勝ち取ってきた。
これまで先輩が切り開いた道に雑草が生えないようにしていくことがわたしたちの役割です!」と
最後に、わたしたち訪問看護認定看護師に向けて力強いメッセージ!
福田先生ありがとうございました!!!

続いて、第2講は『松戸市の看多機の状況について』 看多機“かえりえ河原塚”管理者である、
当協議会理事の山崎佳子氏からの現状報告です。

「平屋づくり、訪問看護ステーションを併設。
一枚看板、一体型の『かえりえ河原塚』は、居室6部屋、宿泊定員7名。
緊急宿泊時は食堂兼ディルームのベッドで対応。
お風呂は一般タイプのユニットバスと寝て入るタイプの機械浴。
家で入浴できなくなった方が、入浴目的で通所に来られることも多く、お風呂は毎日フル稼働。
登録定員29名、デイ定員18名、泊り定員7名」

「2022年10月度の利用状況、登録定員29名のところ27名の登録があり、平均介護度4でした。
平均介護度が4を超えるとサービス本数が増え、27名登録ではかなりの忙しさです。
ポイントは同じ事業所で4つのサービスを提供しているため、柔軟にサービスの変更が可能で、
例えば、調子が悪くて通所を休みたいという連絡があった場合、
代わりに訪問看護がうかがうということが、内部調整で比較的容易にできます」

「スタッフは看護師9名(正職員6名 非常勤3名、内准看護師2名)常勤換算5.8名。
介護職17名 (正職員5名 非常勤12名、内介護福祉士6名)常勤換算9名。
介護支援専門員1名(計画作成担当者0.5 介護職0.5)。
そして隣にある弊社事業所のヘルパーさんに入浴介助を手伝いに来てもらっており、
月一、週一のスタッフを含めると総勢30名ほどのスタッフが出入りされています」と山崎氏。

松戸市での現状問題点や課題についても触れられ、それを踏まえて、
小多機9事業所、看多機9事業所の計18事業所が参加して「松戸市小多機看多機連絡協議会」を
平成26年発足させ積極的に活動されています。
2022年度は、スタッフ研修向け「小多機・看多機の地域における役割について考える」の動画配信を企画。
その一環で実施したばかりの、利用者、ご家族、病院のMSW、ケアマネ等からのアンケート集計結果を
紹介していただき、看多機を高評価、地域から頼りにされていることが良く解る内容でした!

「多機能化、他職種連携は奥が深く、難しいテーマだが、
声を掛け合い、お互いを尊重して力を合わせることができれば、
地域で大きな役割がはせるのではないか?と信じて頑張っています!」 と。
山崎先生ありがとうございました!

多機能化はわたしたち訪問看護ステーションにとっては、
ひとつの理想的なカタチとはいえ、いくつも高い壁が!!!
福田氏も山崎氏もその壁を乗り越えるため、日々チャレンジされてるんですね!

その後参加者から、「訪問看護と看多機の両立は難しいがどのようにしている?」
「訪問入浴は、看護多機能からどのくらい費用を負担する?」
「一枚看板、二枚看板について、住所は別でも構わない?」
「看多機で息を引き取られることもある?」といった質問に両氏が回答。

そして交流会後半、「看多機の現状について」グループワークで情報交換タイム!
両氏が各グループを訪れて、コメントやアドバイス、懐かしい顔に話が弾んでフリートーク!
自由で、ノリのいい会話が飛び交っていました〜♪w(゜o゜)w

グループワーク発表タイムでは、挙手を受けて、3グループの代表から発表していただきました。

近畿ブロック、工藤美鈴さん
「わたし認定一年目です。今日は勉強させていただきありがとうございます! 」に大きな拍手♪
「問題点として、介護士さんの入れ替わりが激しい。業務が多く本部が現状をわかっていない。
看護師と介護士、医療器具の扱い方や共通言語が異なり意思疎通が難しかったりする。
人材募集をかけても集まりにくい。ケアマネさんの理解不足。夜勤の対応や人件費…などいろいろあるが
大変さの中にもやり甲斐を感じてやっていらっしゃいます。
難しい利用者さんを、みんなで力を合わせて経験することでスキルが上がり、モチベーションも上がり
成長につながるという意見が出ました。とても勉強になりました」

南関東ブロック、川瀬智恵さん
「看多機だけに限らず、わたしたち認定看護師は“経営”についてもっと考えていかないとだねと。
看多機は、医療と介護の両方のサービスを提供できるというのはメリットがあるんじゃないか?
特に難病や癌末期といった方へのサービス提供は、医療の方が経営面でのメリットが大きいとして
身体的介助をやりながら吸引ができるとか、緩和ケアまでできるといったヘルパーさんを育てていく—
といったことが重要になってくるのでは?」

近畿ブロック、北直美さん
「夜勤に毎日看護師を入れているところもあれば、週一だけ看護師が入ってるところや
看護師を泊まらせていないところもあって、事業所の特性を生かしてやってると思うが、
こうすれば上手くいく! という看多機運営のモデルがまだ確立されてないのかも?
人員の確保が難しいのは介護職も看護職も同じ。
あえて訪問看護師が夜勤をすることで、病院と見劣りしない賃金にしているところも。
介護職でできる夜勤を訪問看護師がすることで費用がかかるがその財源はどうするの?と、
最終的に“経営”を学ぶ必要性の話になった」

最後を締めてくれるのは野崎監事♪
「今日交流会が行われたことほんとに嬉しく思います。
福田先生、山崎先生、私たちが知りたいこと、なかなか聞けないことを、
細かいところまで教えていただきありがとうございました。
お2人の先生が、ほんとうに地域の中でおひとりおひとりが幸せになるように、
看多機をガンバっていることを感じて、胸がジ〜ンと熱くなりました。
来年は法人化10周年。みなさんとお顔を合わせて乾杯したいと思っています。
どうもありがとうございました!」とあいさつ。

交流会2022は、講師の先生、参加者ともにホットな余韻に包まれ終了〜♪
参加していただいたみなさま、お疲れさまでした!
法人化10周年になる来年は、ぜひ集合開催できることを願っています!


その他にも、交流会2022配信現場をフォトシューティング!

参加者受付、確認中〜♪ 参加者受付、確認中〜♪
聞き漏らすまいとメモをとっているのは、MC担当松下理事。 聞き漏らすまいとメモをとっているのは、MC担当松下理事。
なにやらタイムスケジュール見ながら打ち合わせ。 なにやらタイムスケジュール見ながら打ち合わせ。
ご夫婦で看多機利用ってメリット大なんですね! ご夫婦で看多機利用ってメリット大なんですね!
“共生型サービス”を導入して更なる高みへ。福田先生、チャレンジャーです!!! “共生型サービス”を導入して更なる高みへ。福田先生、チャレンジャーです!!!
先生の話に興味津々〜♪ 先生の話に興味津々〜♪
廣川理事ともなにやら確認作業を! 廣川理事ともなにやら確認作業を!
松戸市小多機看多機連絡協議会が行ったアンケート集計結果。看多機は地域で喜んでいただいています! 松戸市小多機看多機連絡協議会が行ったアンケート集計結果。看多機は地域で喜んでいただいています!
こんな質問が届いてますので後ほどヨロシクお願いします! こんな質問が届いてますので後ほどヨロシクお願いします!
講義終了! ありがとうございました! 講義終了! ありがとうございました!
山崎先生、講義お疲れさまでした〜♪ 山崎先生、講義お疲れさまでした〜♪
休憩タイム〜♪ 休憩タイム〜♪
シャッターチャンス! ありがとうございました〜♪ シャッターチャンス! ありがとうございました〜♪
各グループワークに参加してアドバイス&意見交換中。 各グループワークに参加してアドバイス&意見交換中。
突然2人の講師参加で盛り上がってますネ〜♪ 突然2人の講師参加で盛り上がってますネ〜♪
参加者の中に福田先生と廣川理事の共通の友人見っけ!「昔とかなり雰囲気が〜w」 参加者の中に福田先生と廣川理事の共通の友人見っけ!「昔とかなり雰囲気が〜w」
次々とグループに参加! 福田先生、絶好調〜♪ 次々とグループに参加! 福田先生、絶好調〜♪
「認定1年目です」と工藤さんに大きな拍手が〜♪ 「認定1年目です」と工藤さんに大きな拍手が〜♪
先生も私たちも達成感でいい笑顔! 先生も私たちも達成感でいい笑顔!

アンケートにご協力
ありがとうございました!

交流会終了直後のアンケート結果でも高評価!
ダウンロードしてご覧くださいませ〜♪
また様々なご感想もたくさん頂戴しましたので、
どうぞぜひチェックしてくださいね!

JVNCNA事務局
tel:03-5778-7008
fax:03-5778-7009
mail:kyogikai@jvnf.or.jp

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