日本訪問看護認定看護師協議会

1/20㈯ 南関東ブロック“研修会直前ブロック会議”開催!

実施日時:2024年1月20日㈯ 8:00~8:30
開催方法:Zoomミーティング
参加者数:4名/櫛原、 豊田、川瀬、 三橋(長野1名・神奈川3名)

研修会開催に向けて、なかなか充分な打ち合わせができなかったことから、
開催当日の朝、プロジェクトメンバーによる最終調整を実施。
今回の研修会テーマに最適な事例が提出され、みんなで検討したい項目も明確となり、
あとは「参加メンバーと青木スーパーバイザーの力をお借りして、検討が深まるように頑張りましょう!」
と話し合いました。
そしてZoom調整もOKー!のはずが…なんとこちらの手違いで
事例提供をしていただく青木さんへ、入室のZoomアドレスが配信されてなかったため、
開催30分前の入室予定が、ギリギリの入室というアクシデントが。
こういうミスが起きないよう必死で段取りを組みますが、当日気がつくこともあり、
「最後まで細心の注意が必要だ!」と心底思いました(。 >﹏<。)
それでも直前に迫った研修会の流れを、青木さんも加わって5人で確認!
では、これからがんばって研修会実施してまいります!

南関東ブロック 三橋由佳

そして
“南関東ブロック第2回研修会”を開催!

実施日時:2024年1月20日㈯ 9:00~11:30
開催方法:Zoomミーティング
内部講師:悠の木訪問看護ステーション所長 青木悠紀子氏
参加者数:11名/青木、徳重、伊藤、櫛原、川瀬、柗沢、齊藤、田中、堀、三橋、豊田
     (神奈川4名・山梨1名・長野6名)

訪問看護において“看取りケア”は、とても重要な看護のひとつということは誰もが認める事実。
そこで南関東ブロックでは「
基礎的なことも含め、あらためて学び直す機会を持ちたい!」
との想いから、認定看護師として“看取りケア”実践と、また後輩の育成ができるようにと
『看取り』をテーマとした研修会を継続して開催しています。

前回9月には『在宅看取りにおけるACP(アドバンス・ケア・プランニング/人生会議)
意思決定支援の進め方 ~食べられなくなったらどうする~』と題して、
横浜市立大学医学部や附属病院などでご活躍される日下部昭彦先生をお招きしての講義。
在宅医療現場でモヤモヤするケースは多々あり、「なぜモヤモヤするのか? その原因に迫りたい!」と、
ACPと意思決定支援の関係性、延命治療と救急治療、認知症と胃ろう、なぜ ACP をするのか?を学びました。
そして今回、まさに在宅医療現場でモヤモヤするケースとして、
『「胃瘻はしない」とご本人が決めていた認知症利用者への支援で困ったこと』をテーマに
事例検討会を開催!

事例提供は、私たち協議会メンバー、悠の木株式会社代表取締役 青木悠紀子さんにお願いしました。
訪問看護認定看護師である青木さんは、スーパーバイザーとして訪問看護はじめ数多く事業経営されている傍ら、
積極的に地域貢献活動をされています。

その事例は―
食事摂取困難のある夫に、阿吽の呼吸で食事介助を担っていた妻でしたが、
徐々に食べさせられなくなり、2週間点滴治療を実施して水分を補給。
しかしその後も食べられない状況が改善されませんでした。

そしてそれぞれの想い―
…本人の意思を尊重して「延命はやめて」と言われていたので、胃瘻は考えていないが点滴はしてほしい。
点滴をしていると安心。やめるのは見殺しにするのと同じ。
子どもたち…お母さんが決めればいいよ。(そう言われ負担を感じる妻)
看護師…衰弱し、脆弱ですぐに漏れてしまう末梢静脈点滴の血管確保に重圧を感じる。
主治医…点滴はあくまで一時しのぎ、食べられなくなったら寿命。末梢静脈注射の血管確保が困難になり、
皮下輸液となるとそれは延命治療の範疇では?
言語聴覚士…週2回程度の点滴で、細々と食べられた事例がある、妻が望むなら点滴を続けてあげてほしい。
ケアマネジャー…妻を休ませてあげたい、点滴のことは医師と看護師に任せたい。

検討の行方―
この後も点滴治療を継続するのか? それともしないのか?について、
本人ご家族と関わる支援チームそれぞれの思いがすれ違っているケース。
決して珍しい事例でなく、参加者それぞれ同じような看護経験があり意見交換。
①このような状況で今後どのように対応すべきか?
②本人を支える支援チームの目標を共有するにはどうしたらよいか?
③訪問看護認定看護師としてACPを支え進めていく上で、スタッフへの指導にどのような工夫をしているか?
この3つのテーマについて参加者みんなで検討しました。

参加者からの意見として―
①②では
・それぞれが使っている「延命治療」「自然なカタチ」という言葉は同じことか?
本人家族と専門職でイメージが違っている可能性もあり、そこを埋めていく対話が必要。
・それぞれの立場の人が考えていることを良く知ることからスタート。
・多職種が参集することは難しいが、訪問、電話、文書など、相手にあったコミュニケーションを用いて
 連携し、価値観が合わない時こそ話し合う。
・たくさんのジレンマがある中で、利用者と家族の価値観を大切に共有する大切さを確認しました。
・利用者さんとご家族と医師との距離感や、点滴実施など終末期治療に対しての価値観には
 地域性があることを感じた。

また③のスタッフ指導では
ACPは変化していくものと捉え、訪問毎その時その時に本人や家族 が「どう思っているか?」を
 共有している。

・前日の情報と違いがあっても、話しやすい雰囲気作りを心がけている。
・看護チームが年長者の意見だけになびかないよう調整したり、事例から学ぶ機会を設けたりするなど、
 訪問看護認定看護師として、看護師の実践能力向上のための工夫している。…といった意見が。

青木さんは「私たちにとってすぐにイメージできる日常的な事例だが、
職員や多職種の意見を聞いて違いを把握し、利用者さんにとって最善を尽くせるように、
取組んでいる看護実践が素晴らしい!」と、私たちの行動を後押しする言葉をくださいました。
また「看護師は常に命を見つめて行くことが仕事、そこを意識して学び合っていくことが大切」と。
この会の研究実践に対してもエールをいただきました。

今回の研修会は、新たな情報を得たり、習ったことを思い出したり…
それぞれ自身の看護実践を見つめ直すとてもいい機会になりました。
「看取り」を多角的に視点を変えて捉えることは、今後現場での実践にとても参考になり、
がんばっている仲間からパワーをもらうこともでき、学びの多い研修会となりました。


次回は2月17日㈯に交流会を開催予定です。
またみんなで語り合って交流しましょう!!!

南関東ブロック 三橋由佳

JVNCNA事務局
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