日本訪問看護認定看護師協議会

6/10㈯開催「2023年度定期総会&同時開催研修会」
を密着レポート!

「第10期こそみんなに会いたい!」と思っていましたが、
今回もZoom LIVE配信での開催となりました。いつものメンバーに加え、
東北ブロックから戸崎理事、南関東ブロックから豊田理事が参加!
認定更新申請情報提供と議事録署名人兼任の北関東ブロック田中照美さん、
同じく議事録署名人の関東ブロック島村美智子さんも駆けつけ、
新緑の原宿表参道に8名が集結して全国にLIVE配信を届けました。

午前10時。
「みなさま、本日は一般社団法人日本訪問看護認定看護師協議会“第10期定期総会&同時開催研修会”に
ご出席いただきましてありがとうございます」と総合司会の山崎理事。

そして大橋代表が
「おはようございます! 全国のみなさん、たくさんの笑顔ありがとうございます!
ことし10周年を迎え、今まで野崎代表、柴田代表、そして私と三代に渡ってやってきました。
私は大阪人で、笑いの文化があり、笑いはとっても得意なんですけれども…
みなさんが手となり、足となりサポートしてくださっているおかげで今日を迎えることができ、
本当に感謝申し上げます。
そして会員のみなさま、アンケート調査などお願いすることが多く、
またかいなぁ? との思いがあるでしょうけれども…
私たちの組織はネットワークの良さが本当に大事なんだなぁと考えており、
どこの組織よりもネットワークの力を感じています」とあいさつ。

「10時現在、会場出席者8名、オンライン出席者45名、委任状168名、合計221名参加で
本総会は成立していることをご報告いたします」と山崎理事。
そして大橋代表による議事進行で総会がスタートです!

最初に議事録署名人の選出。
関東ブロック島村美智子さん、北関東ブロック田中輝美さんの選任投票が行われ、
参加者全員が承認し選出されました。

そして廣川副代表より議案説明。
「総会資料は、先日みなさまのお手元に郵送で届いているかと思います。
そちらの資料を確認しながら議論内容を承認していただきたいと思います」と。

第一号議案「2022年度事業報告及び収支決算報告、監査報告」は、
「第9期2022年度事業報告につきましては、4月に発送いたしました事業報告書冊子をもって
報告とさせていただきます」として、新潟県のブロック地図に関してお詫びと訂正がありました。
そして野崎幹事から
「2022年4月1日から2023年3月31日までの事業年度の理事の職務の代行を監査いたしました。
事業報告、定款に従い、法人の状況を正しく示しているものと認めます」と監査報告。

第1号議案は、オンライン50名、会場8名、委任状168名、計226名の過半数以上の承認を得て可決。
引き続き、第2号議案/2023年度事業計画案について、第3号議案/2023年度収支予算の提出について、
第4号議案/役員改正の件について、大橋代表の超スピーディ進行で採決が行われ、
すべて過半数以上の承認を得て可決されました!

その後、大橋代表が今期退任される理事に呼びかけ、
「一生懸命がんばっていただいた伊藤理事、ひとことご挨拶していただけたらと思います」と。

「南関東ブロックの伊藤と申します。大変お世話になりました。
力不足で至らない点もあったかと思います。みなさまには大変お世話になり、
ご協力いただき無事に任期を終えることができました」と伊藤氏。
そして「杉本理事もひとことだけお願いします」と大橋代表。

「長い間大変お世話になりました。中四国ブロックメンバー3名の時代から現在30名近くになって、
ほんとにこの協議会が10年歩み続けてきたんだなぁと思っております。
これからも陰ながら参加していきたいと思っています。10周年楽しみにしてます」と杉本氏。
参加者からは両氏へ、感謝を伝える大きな拍手が起きました。

ここからは東海北陸ブロックの松下理事に司会をバトンタッチして研修会へ—

第1講「認定更新申請の情報提供」
北関東ブロックの田中照美さんから情報提供です。

「みなさんこんにちは。北関東ブロック、栃木県の田中照美と申します。
今日はこのようなカタチで発表させていただきありがとうございます。
認定看護師になってから更新についてすごく不安だったのですが、協議会に入会して
いろんな話をうかがって、すごく安心できた部分がありました。
これから更新を迎えられる皆様に少しでも情報提供できたらなと思っております」と。

・認定看護師認定更新審査の概要
・提出する書類
・実践報告書
・自己研鑽実績
・更新のための準備
について、これから更新申請される方にとって大変貴重な情報を伝えていただきました。
田中さんありがとうございました!!!
「オンライン提出や郵送は済んでいたもの、膨大な量の書類準備や確認をしているタイミングで
PCR検査コロナ陽性に。体調が悪い中報告書を仕上げるのはすごく大変だった。
これから更新を迎えられるみなさんは体調の管理と余裕を持った準備をしていただけたらなと
思っております」と最後を締めくくりました。
この田中さんの情報提供は会員サイトに動画をUPしましたので、更新予定の方は必見です!!!

5分間休憩の後、第2講「法律制度を活用したコミュニケーション向上術」
加藤看護師社労士事務所代表、加藤明子先生です。

ご存知でしたか?
「ステーションで10人以上職員がいる場合は、就業規則を定め、労働基準監督署に届ける義務があります。
法律で定められた労働時間外の残業、労働時間を超えた残業をする職員が一人でもいる場合は、
時間外労働及び休日労働に関する協定書(36協定)を提出しなくては法律違反」なんです!!
ステーション開設されたばかりの小規模ステーションの管理者さんだと、意外と知らないことなのでは…と
思いました。実は私も知りませんでした(笑)
「雇用契約が結ばれると、さまざまな法律が適用となるので、管理者や教育をされる立場の方は、
法律のことをよく知っておくことが、コミュニケーションの一つとしてとても大事です」と。
「せっかくスタッフを確保したのにすぐ辞めてしまう」わたしたちの悩み…
法律の視点からアプローチして「なんとか解決したい!」というのが本音。
ここはしっかり学ばなないと(^∀^)ゞ!

「管理者として職員の健康と安全を守っていくためにお互い義務が発生します。
いろいろな法律が定められている中で就業規則や労働契約について、
たとえば入職前、書面による“労働条件通知書”を、ファックスやメールでもいいので
必ず明示しなければならない」
「内容は、労働契約期間、就業場所、職務の内容、給与の計算方法、その他取り決めごとなどを、
言葉だけでなく、記録として残るように書面にして提示しましょう」です。
また書面だからこそ「これってどういうことですか?」「この場合はどうですか?」といった確認ができ、
コミュニケーションとお互いの理解に有効ですね。
そして新人が安心して働くことのできる環境を整えるためにも、労働条件や業務に関して質問できる
“相談窓口の設置”もマストです!!!

就業規則の作成についての注意点としては—
雇用調整助成金や自治体の補助金を受ける際に、就業規則が求められ場合があるので、
10人未満の事業所でも作成し提出してもよい、とのことです。
「就業規則は、経営理念、賃金に関すること、解雇などを含む退職に関することなど、
職員として守ってほしいことも含め、よく考えてきちんとつくりましょう! 
インターネットで見つけた適当な就業規則をそのまま載せているのは、リスク大です」
「そして就業規則は職員がいつでも閲覧できるよう、見やすい場所に設置するなどの周知が必要です。
みんなが職場のルールを理解できるようにする取り組みも必要で…たとえば
『退職後自分たちの利用者は連れて行かない』『事業所の資産を持っていかない』といった
ルールを徹底したいのであれば、明文化しましょう!
情報保護に関することなども、きちんと明記しておきましょう!
できれば専門家に相談するのがおススメです」と。
これ重要です!

次は耳の痛い「労働時間守ってますか?」
訪問看護ステーションあるあるの「ランチョンミーティング」を例に、加藤先生がアドバイス。
「必ず参加を求めてしまうと、義務付けとなり労働時間になってしまいますので、
『ランチョンミーティングは参加自由なんだけど、 もし参加してくれたらお昼代出すよ』とか、
『おいしいお弁当を用意しといたからよかったら参加してね』という表現で話すことで、
モチベーションアップをはかって参加を促す。
『参加しなかったらボーナス査定に響くよ』といったネガティブ発言は
暗に参加を義務づけるもので労働時間扱いになるので気をつけましょう!」
職員のモチベーションアップを積極的に取り組むのがいいんですネ。

これも悩ましい“オンコール当番”についてでは、
「地域医療体制を確保するための『24時間体制加算』がありながら、
訪問看護師にとってはかなりの負担です」と。

  普段聞けないとても貴重な講義に、会場も真剣なまなざしです

「オンコール拘束の負担感に対し、“オンコール手当”を設定するのが一般的ですが、あわせて
コール回数を減らす工夫、 コールを受けた際の休息などの配慮などをしましょう」として、
「昼間訪問した際に『こういうことだったら大丈夫ですよ。安心してくださいね』と説明したり、
書類やリーフレット等を活用して、できるだけ利用者さんの不安軽減することで
なるべくオンコールが少なくなるように工夫しましょう!」とおっしゃっていました。

また訪問時間が超過してしまう要因のひとつ。
利用者さんに訪問看護以外のやらなくてもいいことを頼まれ、断れないってことってありますよね?
法律用語で「事務管理」といって、一旦義務がないのに利用者さんの事務処理などをやってしまうと、
その管理を適切に継続・遂行する義務が課せられてしまうという考え方があるそうです。
そしてそれをやってしまうと後々「Aさんはやってくれたのに、Bさんはやってくれない!」といった
利用者さんの不満につながる可能性も。
訪問時間や訪問看護の提供内容は契約に合ったものか? プロとして責任もった行動か?
といった視点で検討、見直して、それを盛り込んだ契約書を交わし、
『○○○はできます』『○○○はできません』を明確にすることが大切。
そして契約書に明記することによって「ごめんなさい。うちのステーションの業務上そういったことは
できないんです。ご家族や行政の方に相談するなど、他の人にお願いしてくださいネ」
と言える良好な関係をキープできます。
これって現場あるあるなのに、注意が必要だったとは知らなかったです!
特に新人はやってしまいそうでコワイですね。
みんなで検討して、早急にケアや対応を標準化しましょう!

次は、大きな問題を内包している「ハラスメント」。
ステーションの現場におけるハラスメントの例をいくつかあげてもらったものの、
実際の現場では「これってハラスメント?」の判断が難しい…
判りやすかったのは「刑法に定められたことに抵触することは、やってはいけない判断になる」
として、「刑法」の参考資料をいただきました!!!
そして加藤先生は「利用者さんやご家族への説明・お願いを、書面にして渡すことが
利用者さんからのハラスメントを防ぐのに効果的です」として、
・暴力・ハラスメントの禁止
・暴力・ハラスメントがあった場合の利用停止等の措置
・暴力・ハラスメントを理由とする契約の解除
を契約書にきちんと盛り込んでおきましょう!と。これも今すぐ実行できますネ。

最後の質疑応答タイムでは—
Q. 男性職員が4ヶ月育児休暇をとります。しかし業務が忙しく「1ヵ月にしてもらえない?」と
 お願いしようと思っているが、コレってパワハラ?
Q. 「オンコール手当」の設定は、どのような基準で決めていけばいい?
Q. 直行直帰で悩むのが、オンコールで呼ばれた際、事務所に寄って向かう人と
 自宅から駆けつける人の場合ではどう考えたらいい?
といった質問が寄せられ、加藤先生の考えを含め、教えていただきました。

「加藤先生ありがとうございました。法律制度を活用して、上手にコミュニケーションをとりながら
働くスタッフの安全と健康守っていきたい」と司会の松下理事。

最後は野崎監事から参加者のみなさんへ—
「みなさま長時間に渡って総会と同時研修会ご参加ありがとうございました。

これからもみなさまと、日本財団そして訪問看護財団のご協力をもとに
着実に運営をしていくことができると思います。そのためにも、
まだこの協議会に入っていらっしゃらない方がみなさんの周りでいらっしゃったらお誘いしてください。
研修会で更新申請の講義してくれた田中さん、ほんとうにありがとうございました。
最後にギリギリのタイミングでコロナになって大変だっと聞いて、切実に感じました。
加藤先生の講義は、優しい話し方で看護のことが解っている知見の広さに感銘を受け、
私たちが相談できる人が近くにいらっしゃることが解ったのが喜びでした。
この研修会で学んだことを、明日から労務管理に活かしていくことができます。
とてもいい研修会でした! みなさん12月はZoomでなくぜひ会場で会いたいと思います」とあいさつ。

「次回は、法人第10期記念交流会となります。今年の12月9日(土)開催を予定しておりますので
みなさまのご参加をお待ちしています」と山崎理事。
そして大橋代表から「12月、東京行きますのでみなさんで会いましょう〜♪」と元気なメッセージで
総会&同時開催研修会は終了〜♪

現代のステーション経営にとって法律を学ぶって必須ですね!
きちんとした労働契約と就業規則が整っていて、それを遵守するところに人は集まります。
これからますますステーションも変わっていかなければ、人材確保も困難になっていくと思いました。
法律を味方に、みんなで一丸となってチャレンジしていきましょう!


その他にも配信現場を
フォトシューティング!!!

「議事録署名人の島村美智子さん、いらっしゃいますか?」と大橋代表。 「今日会場にいます♪」と島村さん。でもメッチャ逆光で参加者モニター上は真っ暗。 どんな方か判別不可でしたがこの方です(´ °∀︎°`) 「議事録署名人の島村美智子さん、いらっしゃいますか?」と大橋代表。「今日会場にいます♪」と島村さん。 でもメッチャ逆光で参加者モニター上は真っ暗。どんな方か判別不可でしたがこの方です(´ °∀︎°`)
「田中照美さん会場に来られてますか?」と大橋代表に「は~い♪」と田中さん。でも同じく逆行で参加者モニターには人影だけ…参加者は見えてません。 「田中照美さん会場に来られてますか?」と大橋代表に「は~い♪」と田中さん。でも同じく逆行で参加者モニターには人影だけ…参加者は見えてません。
全ての議案で8名全員手を高く上げて承認! 全ての議案で8名全員手を高く上げて承認!
第1講「認定更新申請の情報提供」 北関東ブロックの田中照美さんから情報提供です。 第1講「認定更新申請の情報提供」北関東ブロックの田中照美さんから情報提供です。
講義終了〜♪ ほっ! 講義終了〜♪ ほっ!
第2講「法律制度を活用したコミュニケーション向上術」加藤看護師社労士事務所代表、加藤昭子先生です。 第2講「法律制度を活用したコミュニケーション向上術」加藤看護師社労士事務所代表、加藤昭子先生です。
加藤先生の講義に全集中! 廣川副代表。 加藤先生の講義に全集中! 廣川副代表。
松下理事も全集中! 松下理事も全集中!
豊田理事も! 豊田理事も!
田中さん、島村さんも。 田中さん、島村さんも!
平野理事は赤ペンで書きとめてます。 平野理事は赤ペンで書きとめてます。
戸崎理事も真剣な表情で画面を見つめています。 戸崎理事も真剣な表情で画面を見つめています。 
松下理事と山崎理事でハラスメントあるある? 松下理事と山崎理事でハラスメントあるある?
参加者から届いた質問で松下理事が廣川副理事となにやら相談? 参加者から届いた質問で松下理事が廣川副理事となにやら相談?
「12月東京行きますのでみなさんで会いましょう~♪」と大橋代表のメッセージで閉会。 「12月東京行きますのでみなさんで会いましょう~♪」と大橋代表のメッセージに全員が応えます。
配信会場も12月に期待を込めて!会は無事終了です。 配信会場も12月に期待を込めて!会は無事終了です。

アンケートにご協力ありがとうございました!

意外と知らない“法律”がテーマの同時開催研修会は
参加者全員「参考になった」と回答!
加藤先生の解りやすく具体的な解説も高評価でした。
全7ページ、ダウンロードしてご覧ください。

JVNCNA事務局
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