日本訪問看護認定看護師協議会

6/7㈯「第12期定時総会&同時開催研修会」が開催されました!

私たち協議会はことし第12期を迎え、未来の在宅看護に向けてキックオフ!
大橋代表と認定更新申請情報提供してくれる雨森さんはZoom参加。
日本訪問看護財団会議室には、配信スタッフとして廣川副代表をはじめ理事、
議事録署名人のみなさん総勢8名が集結して、
「学会発表してみよう!」講師、湯本氏が別室スタンバイする中、総会が開催され、
議案はすべて満場一致で可決。 その後の同時研修会には、なんと!最大で99名がオンライン受講。
湯本氏のおかげで、学会のハードルが低くなったのは間違いなく、
2年後には学会発表デビューを果たす仲間が誕生する予感も(*゚0゚)…
その現場をくわしくレポートします!

午前10時。
「ただいまより第12期一般社団法人日本訪問看護認定看護協議会
定時総会を開催いたします。はじめに、代表理事大橋から
ごあいさつ申し上げます」と前野理事。

「みなさん、おはようございます! 日本財団さんの助成を受け10年。
ブロック活動やネットワーク強化、自己研鑽、政策提言と、
一歩一歩歩みを進めてきたことで、一人では何もできませんが、
ひとりひとりの意見を集め、国に政策提言していくことができるまでになりました。
これはわたしたち協議会のいちばんすばらしいところです。

ブロック長となって企画推進することは負担が大きく、悲観的な声もあり
ブロック活動から協議会メンバー全員参加型へのシフトも検討しつつ、
10年間やってきた自己研鑽やネットワーク強化も、
地道にコツコツ発展させていこうと考えています。
また、今回参加登録されていて今年度の会費納入されていない方が
90名ほどいらっしゃいました。私自身も年齢を重ねて
『入金したかな?』と忘れることがあり、
『会費を自動引き落としにしたらどうか?』と理事会で検討しています。
今後もみなさまのためのネットワーク強化と自己研鑽を推進していきますので
よろしくお願いします」と大橋代表。

「現在正会員数311名。会場参加者8名、オンライン参加者88名、委任状125名、
合計221名の参加をいただいておりますので、
本総会は成立していることをご報告いたします」と前野理事。
総会議事進行を大橋代表が務め、議事録署名人として
小西一枝さん、室塚亜希子さんが指名推選され可決。

そして議事説明と事業報告書、収支決算報告書についての説明を廣川副代表が、
野崎監事からは「2024年4月1日から2025年3月31日までの業務の執行を監査し、
すべてにおいてきちっと処理されておりました。
大橋代表はじめ理事やブロック長、会員、事務局、みんなが一丸となって、
協議会を盛り上げてくださったことがこの資料から良く解り、
みなさんにお礼を申し上げます」と監査報告。

そして審議へ―
第1号議案:第12期2025年度事業計画の提案
第2号議案:第12期2025年度収支予算案
第3号議案:任期満了に伴う役員改正案
 すべて満場一致で可決されました。

後半の同時研修会は、司会を北関東ブロック山崎理事にバトンタッチ。
「最初に『認定看護師認定更新審査について』を、近畿ブロック雨森千恵美さんから
情報提供していただきます。雨森さんどうぞよろしくお願いいたします」と山崎理事。

スクリーンに雨森千恵美さん登場!

「私は2011年の東北震災の年に認定看護師となり、2回の更新申請を終え、
来年度3回目を迎えます。本日は認定看護師更新審査の変更スケジュールを
中心にご説明させていただきます」と雨森さん。
更新申請を間近に控え、従来の審査要件で準備をしている方に、
2025~2027年度3年間の特例措置について、わかりやすく、
「具体的にどうすればいいのか?」解説していただきました。

では、今までとどこが違うのか?
①看護実践の証明→看護実践時間の要件を廃止し、証明の提出は不要
②実践報告の提出→実践報告書の提出は廃止
③自己研鑽の実績→現行通り。
「研修実績及び研究業績等申告表」に沿って50点以上を申告。
 2028年度以降は審査対象期間(5年間)に、60時間の研修受講が必要。
 但し、以下の場合は上記(60時間の研修受講)と同等とみなす。
 ・認定看護師教育課程の専任教員・主任教員を1年以上務めた場合
 ・A課程認定看護師が特定行為研修を受講したことを証明した場合
 (ただし1回のみとし、特定行為区分の追加受講等については認めない)
 ・公に向けて学術集会等(※1)での発表または論文投稿を2回以上実施した場合
 ※なお研修受講60時間のうち、講師としての講義時間は12時間まで認める
 ※1学会の種類や発表内容、発表方法は問わない

雨森さん曰く「たとえば半日講師を年に1回、1日研修を年に2回受けると、
だいたい60時間の要件に当てはまるのかなと想像します。また申請資格として、
①認定看護師であること
②過去5年間に60時間の研修受講があること
この2点が2028年度以降申請するに当たっての条件になります」と。

そして書類を揃え、
①審査申請(個人情報登録の内容確認&編集)②審査料30,800円振込
③オンライン上で審査書類提出 ④書類をプリントアウトし郵送(9月5日消印有効)
これらを8月8日~9月5日消印有効までにすべて完了することが必至です!

雨森さんの認定看護師更新情報全編は、後ほど会員限定ページにアップします。
ぜひ、そちらをチェックしてくださいネ!

そして第2講は、川崎市立看護大学 湯本晶代氏の『学会発表をしてみよう!』解説講義です〜♪
「認定更新申請で有利!? 学会発表のこと知りたい!」と、
なんと!最大99名がオンライン参加しました!

「私は学生時代の実習経験から、訪問看護に興味を持ち、
卒業研究で訪問看護師さんとホームヘルパーの連携について研究しました。
卒業後、大学病院に勤務した後、訪問看護師として働く機会を得ました。
その後大学院に進学し、今は『訪問看護における認知症ケア』などについて
研究を行っております」と自己紹介。

まずは基本の基。学会発表とは何か?
「学会は自分の実践について振り返り、それを言語化してみんなと共有する場。
そこで発表することで第三者の意見をもらって、研究や実験を客観視でき、
質疑応答からは気づきを得て、次につなげることができます。
さまざまな医療・看護系などの学会がありますが、
それぞれ目的、入会基準、入会時期、年会費などが違うので、入会前にチェックです!」と湯本氏。

学会によっては入会申請にあたり、学会理事や学会会員の推薦といった条件があることが判明( ゚д゚)
また学会開催は、年に一度であることが多いため、
学会発表を検討する際は、自分が発表したいことと合致している団体かどうか?
と同時に開催日や場所、発表種別(研究発表、実践報告など)の確認が大事。
いくつかの学会を例に、入会概要や2025年度に開催される学術集会を紹介し、
その発表方法を解りやすく解説していただきました。

発表方法(スタイル)は大きく分けて2つです。
ひとつは口演発表。パワーポイントを用いて発表し、発表後に質疑応答時間を設けているもの。
もうひとつはポスター発表。作成したポスターに基づいてその場で発表、質疑応答するもの。
コロナ渦以降、ウェブ上での発表も増えているので、
発表形式を学術集会のホームページでチェックしましょう!
おおよその場合、発表時間5~7分ほど、質疑応答3分ほどと意外と短いのにも驚きました(゚Д゚)

発表内容は、“研究報告”と“実践報告”などがあります。
「今まで解っていない、明らかになっていないことを、
系統的に理論的に一定の方法を用いて探求するのが研究ですが、
新しいものを開発したり、明らかにすることだけが研究ではなく、
既に知られている事実に対して、新しい解釈や応用方法を見つけることも研究です」と湯本氏。
最初に、日々の臨床で感じている素朴な疑問を自由に書き出し、
あきらかにしたいことを絞り込み、過去にどんな研究がされているか?、文献が出ているか?
検索してみることから始めます。
そして研究計画書(背景、調査方法、調査内容、倫理的配慮etc…)を作成してそれを実施し、
集めたデータを分析して結論を導き出す。
それをみんなが共有できる知識として報告し、学会発表や論文発表をすることで
社会に還元することができます」と。
このプロセスをくわしく解説していただきました。
さまざまな看護研究の書籍が出ているので、本屋などでチェックするのもオススメとのことです。

湯本氏自身、訪問看護の現場で、レビー小体型認知症の方のさまざまな特徴的な症状が、
介護者をスゴく困らせている現場に遭遇。
「どうしたらご本人·ご家族が安定した生活を送れるのか?」
当時いろんな方に助言を求めながら、試行錯誤した経験をもとに、
「レビー小体型認知症のご本人·ご家族は、日常生活でどのようなニーズをもっているのか?」
をリサーチクエスチョンに挙げ、ご本人·ご家族の日常生活上のニーズを明らかにし、
ケアのあり方に示唆を得ることを目的に
“レビー小体型認知症在宅療養者と家族のニーズ”というテーマで研究。

当時大学院生の湯本氏は、大学の倫理審査委員会の承認を得た後に、
約半年かけてご本人とご家族へのインタビューを実施。
分析の結果、明らかになったご本人·ご家族のニーズと、
看護師としてのケアの内容を考察した研究結果を発表。

これを聴くと、やはり“研究発表”はかなりのパワーが必要!
でも、ご本人·ご家族への思いと探求への情熱、
そして地道に調査する根気強さがあればやれる気もします!

一方“実践報告”とは—
“日々の看護実践から得られた知見を体系的にまとめ、 他者と共有可能なカタチとして報告されたもの”。
体系的かどうかはさておき、仲間の新しい取り組みを聴いて、刺激をもらって、
切磋琢磨する“実践報告会”は、わたしたちのブロック活動でもやっていること。
「学会発表、“実践報告”ならイケるかも!?」と考えた人、ゼッタイいたと思います~♪(⌒▽⌒)
みんな学会発表の予行演習してたんですネー!!

また、学会発表は単独ではなく共同発表もオッケー!!!
「伴走者として、看護研究・学会発表経験のある同僚や仲間を頼ったり、
実習受入れ大学の教員、近隣の大学教員などを頼ることで、
研究発表のハードルが低くなるのでは?」とアドバイス。
認定看護師同期の仲間で共同研究し、論文投稿や学会発表するって、
時間さえ確保できれば、チャレンジングな楽しさ、ありますネ〜♪

また、学会発表にはかなりの準備時間がかかることが解りました。
湯本氏は、最近研究発表したばかりの事例をあげて説明。
研究計画を立て倫理審査を受けてから、ウェブアンケート調査、回答を分析しまとめ、
学術集会に演題登録、査読が受理され、発表するまでおよそ2年!!
多くの学会が年に1回開催であることからも
綿密なスケジュール管理のもと、タイミング良くやらないとダメです。

最後に「研究助成金を活用しましょう!」と、勇美記念財団や日本訪問看護財団の研究助成を紹介。
「研究にはお金がかかるものもあるので、さまざまな研究助成の申請・助成期間・対象テーマを確認して
応募していただけたらなと思います。
臨床上の疑問や、自分たちの優れた実践を研究というカタチでまとめて発表することは、
より良い訪問看護実践を、みんなで共有し、考えていくことにつながり、
結果として、訪問看護の素晴らしさを世の中に広めることができます。
ぜひチャレンジしてみましょう!」と締めくくり、講義は終了しました!

ここで廣川副代表からお礼のコメント。
「実は私、ことし旧式で更新するんです。『学会って、研究って、すごいハードル高いなぁ…』と、
今まで“参加すれど発表はしない”だったんですが…(ˊᗜˋ)アハハ
『どんなカタチだったら自分にできるのか?』を考えるとてもいい機会になりました。
それを具体的にイメージすることができ、私たちのハードルはぐっと下がったのではないかと思います。
湯本先生に伴奏者としてお願いをするメンバーもいるかもしれませんが、その際はよろしくお願いいたします。
また『既存の学会に限らず、私たちのネットワークを使って
みんなといっしょに学び、ガンバッテいく可能性ってどうだろう?…』と
とても示唆に富んだ講義でした。ほんとうにありがとうございました」

そして締めのごあいさつ。
「みなさん、朝からの総会&研修会どうもご苦労さまでした。
今年度から更新申請が変わって、みなさんとても不安に思っていられたのではないでしょうか?
私も再来年更新の時は70歳です。100歳まで認定看護師を続けるつもりでおりますので、
新しいこと、いろいろ変わっていくことを受け入れ、チャレンジすることが大事だと思っております。
悩んでいる方がいれば、いっしょにやりましょう!
『私もこれから“研究”にチャレンジしていくんだ!』と思って湯本先生の話を聴いておりました。
また、この協議会で、みなさんから「こういう学会で研究発表したよ!」
と報告していただくと、とても刺激になりますので、
湯本先生の講義をこの次に活かしていきたいと思います。
今日参加できなかった方、協議会に入っていない方がいらっしゃったら
「良かったよ! スゴク勉強になったよ!!」と教えてあげていただきたいと思います」と野崎監事。

「ことしの交流会2025は11月15日㈯午後から 新大阪駅近隣の会場で、リアル開催を予定しております。
会場でみなさまと直接お会いできることを楽しみにしております」と前野理事。

そして恒例、Zoom画面での記念写真撮影!!!
参加されたみなさま、ナイス笑顔、ピースサイン~♪ 
ありがとうございましたーーー!!!

そもそも“日本学術会議(通称学会)”とは? ウィキペディアによると―
政府の諮問機関である日本学術会議の「日本学術会議協力学術研究団体」とあり、
学会の申請を受けて審査。3つの要件を満たす学会を日本学術会議協力学術研究団体として認定。
①学術研究の向上発達を図ることを主たる目的とし、
 かつその目的とする分野における「学術研究団体」として活動しているものであること
②研究者の自主的な集まりで、研究者自身の運営によるものであること
③構成員(個人会員)の数が100人以上であること

(º∀º`)アラマァ もしかして創れますか(笑)?


   定時総会・同時研修会をシューティング!

Zoom機能を使った議案承認をチェックする戸崎理事と村田さん〜♪
第1号議案について会場参加の方は挙手をお願いします!
議案承認集計中、大橋代表は豊田理事に教えてもらったスペイン語でと、uno, dos, tres cuatroe…とカウントして集計タイムの沈黙を笑いに変える趣向に、思わず豊田理事も笑顔。
第3号議案でZoom投票トラブル発生!急遽「みなさん画面上の挙手ボタンかリアルに挙手してください!」と大橋代表。
雨森さんの認定更新審査情報に集中。
廣川副理事のステキなリアクション!いただきました〜♪
そして湯本先生の『学会発表をしてみよう!』聴講中〜♪
聴講中〜♪
聴講中〜♪
講義終盤、タイムスケジュール確認する山崎理事。
記念の写真撮影します〜♪
認定の2でいきましょうー!! せーの、認定の2!
とびきりの笑顔でお願いします〜♪
OKです!ありがとうございましたーー!!
お疲れさまでした! 今度は大阪で会おうネ〜♪

アンケートにご協力ありがとうございました!

参加者の半分近くが、ことしもしくは来年、認定更新申請の予定で、“認定更新審査情報”は、認定更新申請を間近に控えている、いない係わらず、98%の参加者が「参考になった」と回答!
“学会発表してみよう!”講義は、参加者すべてが「参考になった」と回答! そして私たちの中に、すでに学会発表している仲間が何人かいることが判明しました! また「参考になった」理由として、「私にもできると思い、ずっと心にある事例を“実践報告”として発表したい!」といった声がー!(*´▽`*)❀.゚ くわしくはダウンロードしてご覧くださいネ〜♪

JVNCNA事務局
tel:03-5778-7008
fax:03-5778-7009
mail:kyogikai@jvnf.or.jp

ページトップ